中村充です。
昨日は、シューベルトの「ザ グレイト」を演奏させてもらいました。
この曲の音楽以外のことを言うとこの曲はまぁまぁ疲れます!笑 一緒に演奏した人もみんな口を揃えて「疲れた、ヘトヘト!!」と言ってました。(それ以外ももちろん言ってますヨ。)
楽器を弾くのって体力を結構使います。
スポーツ選手が体力使うのは簡単に想像つくけど、楽器を弾いて疲れるの!?と思うかもしれません。→まぁ疲れます。
以前記事にしたんですが、47のプロオーケストラプレイヤー2000人を対象にした1987年の調査によると76%が演奏によっての苦痛でお医者さんにかかっていてその多くは弦楽器奏者だったとか。
↓これ 最近読んだ本 チェロのフォームについて その1 - 真・中村充のチェロブログ
今日はこの「新しいチェロ奏法」という本で面白かったとこの続きを僕が面白く簡単に書きます。(タイトルはこの本の冒頭の一節です。)
1. # 自然な弾き方が大前提 チェロを弾くために必要な動作のほとんどは日常茶飯事、無意識にできる動作だ。とこの本に書いてあります。 とにかく自然動作に反して怪我をすることはよくない!ということです。 そして、チェロを先生から学ぶということは自然な動作と無意識にできる動作をいかに演奏に応用出来るかを意識することを学ぶということです。 (これは先生からフォームを学ぶ上でという意味ですね!もちろん先生からは他にも色々と学べるものは沢山あります!)
2.身体の使い方と歩くこと
大抵のチェリストは次の3つのどれかの身体の使い方をしています。
下に向けて力を入れるか
体重を下向きにリリースするか
身体を上向きに持ち上げるかです。
もちろんこれを組み合わせたりするけど、だいたい3つ。 そこで、歩く時に大地を踏み込むように足を押し付けて歩くか、 リラックスして体重を下向きに落として歩くか、 身体を持ち上げるように注意して足のかかとから足の指の付け根へ体重を移すようにするを
一つずつ試してみると身体を持ち上げたほうが呼吸も楽になる。ということを述べています。 僕個人の意見としては重心を下にやった方が身体に力が抜けていて音は出るんじゃないかな〜とか思うけど、身体の使い方としてはこういった呼吸を楽にすることを優先する方がいいのかもしれませんね!
# 3.座り方 背中の痛みは一般生活にもある痛みの一つです。 音楽家は背中の痛みを抱える人が多いといえます。 さらに、チェリストは他の楽器より痛みが多いです。 その背中の痛みは椅子の座り方にある。という事です! 座るということのメカニズムをはっきり理解することが背中の故障を防ぐ第一歩です。
> 90度に座っちゃダメ。 床と平行になる(90度)と、骨盤が下に押しやられて、背中の下の部分に無理がきます。
> 一番いい座り方の角度 車の座席をイメージしてください。上体を椅子の背によりかけることが出来るものです。 背中に無理がかからないようにするには、チェリスト用の椅子は胴体と腿に十分な角度を与えられるものがいい。
> 椅子の高さ 椅子が高すぎたり、低すぎたりすると、快適に座ることができません。 最もいい高さは、座った時にお尻より膝が数インチ下にくるのがよい高さです。 僕みたいな脚が長い男はこういうのに悩みます。笑
> クッションを使おう! 椅子の高さとか、角度とか、背中に無理をかけない為にもクッションなどを使って負担をかけないようにしていこう。
# 最後に エマニュエル フォイアマンという有名なチェリストが「演奏行為は、まずフォームなどの肉体作業が大切。そこはあまり言われてない。演奏上の物理的な部分を強調すると芸術家より職人といわれてしまうことを恐れてしまうからであろう。」と言っています。←これでもかなり噛み砕いた。 ようするに、身体の使い方ばっかり研究していると芸術家というより、そういった研究家として思われることをみんな恐れているかもしれないけど、フォームなどを大切にしようね。ということです!
僕も芸術家になりたいと思うあまり、あんまりフォームについて言いたくなかったし、なにより**フォームばっか研究して音楽はないよね。と言われるよりフォームが不格好でも音楽はあるよね。**って言われるほうが何倍も嬉しいです。
でも、僕も演奏家としてこの先何年も生きていきたいので、身体のこともちゃんと今から考えないといけないなあと思いました。
注意 これは僕が本を読んでそれをネット上にあげたものになります。 なるべく僕がなるほどと思った部分しかあげてないし、それを鵜呑みにして全部真似ても上手くはならないから、話のネタにしてもらえばと思います。
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